「日本の平均収入が知りたい」
「年齢や学歴によって、日本での収入はどのように変わる?」
「日本で外国人におすすめの職業が知りたい」
この記事では、このような疑問を持つ外国人の方に向けて、以下のような内容を解説します。
- 日本の平均収入(年度別・年齢別・最終学歴別)
- 日本で働く外国人の平均収入
- 日本に暮らす外国人におすすめの仕事
日本で働きたいと考えている方や、日本で暮らしていけるかどうか不安に思っているという方は、ぜひ参考にしてください。
また以下の記事では外国人におすすめの日本の企業ランキングを紹介しています。気になる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
【年度別】日本の平均収入(年収)
まず、日本の平均収入(年収)を2018年~2020年まで年度別に紹介します。
2018年の日本の平均収入
2018年(平成30年)の日本人の平均年収は、441万円です。
前年の2017年(平成29年)の平均年収が432万円だったため、2.0%増加しています。
2019年の日本の平均収入
2019年(平成31年/令和元年)の日本人の平均年収は、436万円です。
前年の2018年(平成30年)からは1.0%減少しています。
2020年の日本の平均収入
2020年(令和2年)の日本人の平均年収は、433万円です。
前年の2019年(平成31年/令和元年)からは0.9%減少しています。
新型コロナウイルスの流行による影響で、宿泊業・飲食サービス業などは大きく給与が減少しました。
一方で、郵便局や協同組合などを指す複合サービス事業はやや伸びを見せています。
【年齢別】日本の平均収入(年収)
次に、日本の平均収入(年収)を年齢別に紹介します。
一覧表にまとめました。
集計期間:2019年9月~2020年8月
年齢 | 年収 |
20~29歳 | 約348万円 |
30~39歳 | 約444万円 |
40~49歳 | 約510万円 |
50~59歳 | 約628万円 |
60歳~ | 約569万円 |
2021年においてはそのような企業ばかりではないものの、日本では年功序列が採用されていた影響がまだ強く残っていることもあってか、年齢が上がるにつれて平均年収が上がっています。
ただ、60歳以下は定年制度(一定の年齢で退職する決まり)の影響もあり、やや年収が下がります。
年金(働いている間に国に預け、退職後に国から給付されるお金)があるため、働かなくとも収入がゼロになることは少ないです。しかし、働いている頃よりは年収が下がってしまいます。
【最終学歴別】日本の平均収入(年収)
ここでは、日本の平均収入(年収)を学歴別に紹介します。調査データを一覧表にまとめました。
「2017年 賃金構造基本統計調査」より
年齢 | 年収 |
中学校卒 | 約380万円 |
高校卒 | 約423万円 |
高専・短大卒 | 約439万円 |
大学・大学院卒 | 約607万円 |
日本は「学歴社会」とも言われ、学歴が高い人(中学校卒よりも大学院卒の人)ほど給与が高い傾向にあります。
ただ、2021年現在では一概には言えません。高校卒から会社を立ち上げ多額の年収を得ている人ももちろんいます。
日本で働く外国人の平均収入

日本で働く外国人労働者の平均収入(年収)は約218万円です。
在留資格別では、以下のようになっています。
在留資格 | 平均収入(年収) |
専門的・技術的分野(特定技能を除く) | 約302万円 |
特定技能 | 約174万円 |
身分に基づくもの | 約257万円 |
技能実習 | 約161万円 |
留学(資格外活動) | - |
その他(特定活動及び留学意外の資格外活動) | 約205万円 |
専門的・技術的な分野を活かして働いている人の収入がもっとも高いです。一方で、日本人の年齢と比較すると年収はやや低い傾向にあります。
※上記の表の「専門的・技術的分野(特定技能を除く)」の労働者の平均年齢は33.3歳。日本人の30~39歳の平均年収は、約444万円です。
日本に暮らす外国人におすすめの仕事
最後に、日本に暮らしている外国人や、これから日本で暮らしたいと思っている外国人に向けて、日本でおすすめの仕事(業種)を紹介します。
おすすめの仕事・業種は以下のとおりです。
- 英語・母国語の教師
- エンジニア(Programmer)
- 受付業務(Reception)
- 卸売業・小売業
- 介護業
ひとつずつ解説していきます。
英語・母国語の教師
英語や自身の母国の言葉の教師として働くというのは、職業の候補として最初に浮かぶのではないでしょうか。
日本では未だに日本語以外を話せない人も多く、英語を教える「英会話教室」も長年ビジネスとして成り立っているほどです。海外展開を視野に入れている会社がなくなることはないと考えられますが、英会話教室がなくなっても英語が話せるようになる日本人が急に増加することは考えにくいため、まだまだ需要がある業種と言えます。
ネイティブな英語や母国語を上手に教えることができる外国人は、今後も重宝されるでしょう。
エンジニア(Programmer)
英語では「software engineer」「computer programmer」「programmer」などと表現される、パソコンのソフトウェア・ハードウェアに関わる業務を行う職業です。日本ではよく「エンジニア」と呼ばれます。
日本語のレベルに不安があってもエンジニアとしてのスキルが高ければある程度の待遇が期待できるため、おすすめの職種です。そこまで頻繁なコミュニケーションを必要としない職種でもあるという点もおすすめできるポイントだと言えるでしょう。
受付業務(Reception)
日本人にとっての外国人が訪問する可能性のある業種において、外国語が堪能な受付担当は重宝される存在だと言えるでしょう。来客の伝えたいことを正確に理解し、伝える仕事です。
翻訳に近い仕事とも言えますが、所属している企業または店舗などにおいて受付対応を行うという業務範囲のため、比較的仕事量は落ち着いていると言えるでしょう。
卸売業・小売業
「卸売業」は英語で「Wholesale business」。製品を作る会社と製品を売る会社をつなげる仕事です。倉庫などでの単純作業が多く、高い日本語のスキルを求められることは少ないでしょう。
一方で、外国企業とのやり取りが発生する場合もあり、母国語のスキルを活かせる可能性があります。
「小売業」は英語で「Retail business」。上記で言う「製品を売る会社」です。外国人の労働者が就いている職業としてはコンビニやスーパーなどのアルバイトが多いでしょう。
小売業は、卸売業と比較して日本人と接する機会が多いため、日本語を使用する機会も多いです。積極的に日本語を勉強したいという人にはおすすめの業種と言えるでしょう。
介護業
2017年に外国人の在留資格に「介護ビザ」が加わったこともあり、今後、介護業に従事する外国人の増加が予想されます。高齢化社会が進行している日本において、高齢者の身の回りの世話などを行う介護の仕事は非常に重要な仕事として注目されています。
同時に人手不足が叫ばれている業界でもあるという点に注目です。外国人労働者でも比較的採用されやすい業界だと言えるでしょう。
まとめ
この記事では、日本の平均収入や日本で働く外国人の平均収入、日本に暮らす外国人におすすめの仕事を紹介しました。
「日本で暮らしていきたい」と思った時、労働を避けて通ることはできません。働かなければ住むところや食べるものを確保できないからです。
ぜひこの記事を参考に、自分の収入と平均収入を照らし合わせて、適切な労働を進めていきましょう。